【AIYIMA DAC-A5 PRO ヘッドフォンアンプ】24BIT 192KHz HIFI USB DACデコーダーオーディオインターフェースデジタル光同軸PC USBコンバーター


ヘッドホンの差し替えとボリューム調整が面倒

 ヘッドホン収集癖のおかげで、自分的には無調整で満足できる音質で再生されるヘッドホンが3種類集まりました。普段はその辺に転がしていますが、音楽を聴く際につなぎ替えたり、ボリュームを調節したりします。

 ただし、それが少々面倒に感じます。ボリューム調整は「ガリ防止」のためにもやったほうが良いので許容できますが、つなぎ替えは面倒です。

 なので、ヘッドホン毎に専用のオーディオ・デバイスを用意することにしました。現在、PCには、オーディオ・インターフェース(USB)、オーディオ・インターフェース(Firewire)、USB-DACの3つのオーディオ・デバイスが接続されています。


Windowsのオーディオ事情はいろいろと制限がある

 記憶に間違えなければ、USB規格では1つのPCに接続できる周辺機器は最大で127台だと言われています。自分のように趣味でたくさんのオーディオ・インターフェースを持っていれば、オーディオ・インターフェースを何台も接続して「同時に使ってみよう」と思ったりします。

 で、実際に接続してみると、確かに接続して周辺機器として認識はされるんだけど、同時に使えると思いきや、そういうわけにはいかないことがわかります。

 Windowには「1つのアプリでは1つのオーディオ・デバイスしか使えない」という制限があります。DAWソフトで多チャンネル・レコーディングをやろうとしてオーディオ・インターフェースを同時に2台とか使おうとしてもできないのはこのためです。

 まぁ、例外はあります。最近の動画編集ソフトとか配信ソフトなどでは、複数のオーディオ・デバイスを同時に使えるようになっています。ゲームをプレイしながらゲーム音声にマイクで実況音声をミックスして、それをネットにライブで音声を流す、なんてことが可能ですね。

 「音楽を聴いて楽しむ」というのは「1つのアプリでは1つのオーディオ・デバイスしか使えない」というルールに準拠する使い方なので問題はないですが、一応気にしておいたほうが良いです。


Windows環境では無線はダメ

 Winodws環境で音楽を楽しむのには、外部スピーカーやヘッドホンやイヤホンを使うことになるかと思います。

 BluetoothスピーカーやBluetoothイヤホンなどがあるので、Bluetooth(無線)でという選択肢もあるわけですが、Bluetooth規格ではオーディオ・データが圧縮されるのと、レイテンシー(発音の遅れ)があるため、動画を伴う音声ではマズイです。自分のように、しょっちゅうYoutubeを観る使い方だと、レイテンシーでクチの動きと実際の音声が合わないのは致命的ですね。

 あと、長年、不定期な音途切れ現象に悩まされていて、オーディオ・デバイスのバッファ調整とか、PC交換、OS再インストールなどあらゆる対策をしてみたものの効果が無くて、ネット記事で見かけた「OSのネット接続の設定で無線デバイスを全部無効にする」を実行したら、やっとその問題が解決された、という経験があります。なので「Bluetoothは無いな」と。


最近のPCのオーディオ事情は面倒くさい

 最近のPCでオーディオ機器を有線接続するとなるとなかなか厳しいものがあります。特にノートPCでは「PHONES」端子が廃止されて「HEADSET」に置き換わっています。音声チャットができるように従来の「MIC」と「PHONES」端子が統合されてしまいました。一応、イヤホンとかは接続して使えるはずですが、片耳聴こえないなどのトラブルの話はよく見かけます。

 HEADSET端子で正しくイヤホンやヘッドホンを使うためには、4極–>3極変換プラグなどを使用する必要があります。今のPCは気軽に音楽を楽しめないのです。


Windows環境で高音質を楽しむ方法、外付けオーディオ・デバイスが必須

 というわけで、Windows環境でまともに音楽を楽しむためには、どうしても外付けのオーディオ・デバイスが必要になります。また、複数のオーディオ・デバイスを使う場合、お互いが干渉しないように配慮する必要があります。

 ウチの場合、USBではASIOで動作するオーディオ・インターフェースは1つだけ、FirewireでもASIOで動作するオーディオ・インターフェース1つだけです。これならばお互いが干渉することはないです。

 で、比較的自由に使えるのがASIOではないオーディオ・デバイスですね。これはPC内蔵の「High Definition Audioデバイス」というやつと、ビデオカードの「NVIDIA High Definition Audio」という2つのオーディオ・デバイスが既に使われています。そこへ、今回購入した「USB-DAC ヘッドフォンアンプ」を追加してみました。


このUSB-DAC ヘッドフォンアンプの特徴

(1)PC-USB入力サンプリング周波数:192K / 24ビット

(2)ヘッドフォン整合インピーダンス:16-300Ω ,16-600Ω

(3)光/同軸入力サンプリング周波数:192K / 24Bit

(4)周波数範囲:20H-20kHz(±3dB), サポートされているPC-USBシステム:XP / W7 / W8 / 10 / MAC / linux

(5)ヘッドフォン最大出力:405mW32Ω負荷。 1000mW32Ω負荷(Bluetoothモード)

※「Bluetoothモード」というのは調べたが意味不明。この機器がBluetooth接続するわけでもなし、おそらく別の製品の説明が混入したのでは。


このUSB-DAC ヘッドフォンアンプの厳しい点

(1)USBバスパワーではない。
 付属のACアダプターを接続しないと使えない。別電源とかどんだけこだわりの設計?と思いきや、ACアダプター自体は中国では10元(150円程度)ぐらいで売られている汎用ACアダプター。だったらUSBバスパワーでも・・・と思う。

(2)日本語取扱説明書が無い。
 付属の取扱説明書は「英語」と「中国語」だけ。

(3)音量調節はデジタルボリュームタイプ。
 大きなつまみはデジタルボリュームでカチカチとインクリメント/デクリメントされるタイプだった。アナログタイプと違うのでヘッドホンやスピーカーを接続したままの電源ON/OFFは注意が必要。

(4)ASIOでは動作しない。
 ASIOドライバは用意されていない。WASAPIで動作する。ASIO4ALLは試していないが、あれはWASAPIにスキンかぶせてASIOっぽく見せてるだけみたいなので、実質WASAPIらしい。


このUSB-DAC ヘッドフォンアンプの便利な点

(1)音質はなかなか良い感じ。
 メインで使っているDegidsignのオーディオ・インターフェースと比べても遜色ない感じ。目隠しテストしたらたぶん判別できない。十分実用的。

(2)ステレオ標準とステレオミニの両方に対応している。
 本機は「PRO」バージョンなのでステレオミニ端子が追加装備されている。いちいち変換プラグをかませなくても良いので便利。

(3)普通にDACとして使える。
 USB接続されていないと使えない、とかはない。コアキシャルあるいは光デジタルのオーディオ入力であれば「スタンドアロン」でヘッドホンアンプとして使える。

(4)ボリュームつまみを押すとミュートがかかる。
 ボリュームつまみはボタンにもなっていて、押すとミュートがかかる。もう一度押すと復活。


AIYIMAについて

 Amazonでよく見かけるAIYIMAのオーディオ製品だが、「AIYIMA」はブランド名ということらしい。

http://www.aiyima.com

 一応ホームページもあるが、中国企業にもかかわらず、中国語表記が無い。日本語表記は怪しい日本語だし、まともなのは英語ぐらいか・・・。

 で、本社は中国の深センにある。

深圳市壹马科技有限公司
广东省深圳市龙岗区布吉坂田街道南坑社区五和南路41号
和磡工业区 7号棟4楼

 ホームページに表記されていた英語の住所を頑張って中国語に置き換えて「百度」で検索して見つけた。ブランド名「AIYIMA」(アイイーマ)の「イーマ」(壹馬)が社名。「愛壹馬」(アイイーマ=イーマ大好き)みたいな感じかも知れない。

 会社設立は2018年10月17日。この「和磡工業区」(フーカンこうぎょうく)というのは工業団地みたいなところで、いくつかの建物が集まっているが、中国にしては珍しく各建物の形は統一されていなくて、統一感の無い適当な建物ばかり。イーマは7号棟の4Fとのことだが、百度で調べてもよくわからなかった。おそらくこのような建物じゃないかと思う。

なんか町工場みたいな感じ。各パーツは他所から仕入れて、最終組立だけここでやってるんじゃないかなぁ・・・。


USB-DAC ヘッドフォンアンプ導入のその後

 机の左側に無造作に置いて使っています。軽すぎず重すぎずの重量なので簡単には落下はないです。2台あるオーディオ・インターフェースのうち1台はヘッドホン端子が裏側なので挿したらそのままです。もう1台はヘッドホン端子の前に小物を置いてあるので抜き差しが面倒なことになっています。なので、一番手前の机左側に置かれた本機が一番使いやすい、という状況です。

 レイテンシーについては、マスタリング用のソフトで確認してみましたが、特に音の遅れは感じられませんでした。キー操作に対してキビキビとすぐ反応する感じです。

 下記に商品のリンクを貼っておきます。興味のあるかたはご覧になってみてください。