【音楽】Mijares ミハレス、洋楽、AOR、シティ・ポップ、スペイン語

スペイン語圏の音楽市場は巨大

 単純に人種別の人口を比べてみるとわかりやすいかと思います。
一番人口多いのは中国人(中国語)。次にインド人(ヒンディ語)。その次がスペイン/メキシコ/ブラジルのヒスパニック系(スペイン語/ポルトガル語)。英語圏がやっとその次ぐらいだったかと。
一応、中国圏でも「シティ・ポップ」は存在します。台湾に。いずれこのブログでも取り上げてみたいと思います。インドのシティポップは残念ながらまだ確認できていません。

 で、英語以外の言語の音楽で欧米で影響力一番強いのは、やはりヒスパニック系ということで、最近は、Youtubeを駆使してスペイン語圏の音楽をいろいろと聴き漁っています。
そんな中で見つけたのが今回ご紹介するアーティスト「Mijares」(ミハレス)です。

Manuel Mijares マヌエル・ミハレス

 1958年2月7日メキシコシティ生まれ。本名はホセ・マヌエル・ミハレス・モラン(José Manuel Mijares-Morán)。彼は23歳から芸能活動をスタート。活動の際は単純に「Mijares」(ミハレス)を使用。80年代半ばから90年代半ばにかけて、米国ヒスパニック市場と日本市場で高い人気を博した、とWikipediaには解説があります。(英語版Wikiを参照。日本語版にはMijaresの記載ありません。野球選手のはあるけど)

 ヒスパニック市場での人気は置いといて、日本市場での人気については、私は全く記憶が無いです。
ネットで調べたらヤマハの世界歌謡祭(1987年)で金賞取ったことあるみたいですね。

https://www.yamaha-mf.or.jp/history/e-history/wpsf/wpsf18.html

ヤマハの世界歌謡祭(1987年)

 日本で高い人気だったのなら、ネット上にもっと日本語の記事とか残っていても良さそうなものですが・・・。日本語Wikiすら無かったので、日本でのプロモートとかちゃんと行われたのかどうか定かではないです。

 さて、作品のほうはたくさんあります。残念ながら全部はチェックできていません。今回は1986年のデビューから1997年までのほぼ毎年リリースされたアルバムの中で、個人的に気に入ったもの(CD買うならオススメですよというやつ)をご紹介します。

 対象とした11年間のアルバムのほとんどは、いわゆる「ラテン・ポップ」と言われるジャンルの曲がほとんどです。まぁ、言い方は悪いですが「普通に聴いていられる」やつですね。「シティポップか?」と訊ねられれば「違いますね」という感じ。オシャレさが足りない。

 11年間の間にリリースされた10枚のアルバムを聴いてみて、2枚はまぁ「買い」だなと思うやつがあります。

アルバム「María Bonita」
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María Bonita(1992)

 メキシコの女優マリア・フェリックスのオマージュで作られたアルバム。曲目はメキシコのオールティーズ。テレビの深夜番組でインタビューされていたマリアが「ミハレスのショーでメキシコの伝統曲を歌って欲しい」とリクエストして、それを番組で実現したところ大変好評だったため、このアルバムができたらしい。

01.María Bonita
02.Ella; Cuando Vivas Conmigo; Qué Bonito Amor
03.Quizá, Quizá, Quizá…
04.La Malagueña
05.Ansiedad
06.Palabras De Mujer
07.Noche De Ronda
08.Piel Canela
09.Mujer
10.La Media Vuelta; Retirada; Amanecí En Tus Brazos
11.Cucurrucucu Paloma

 1曲目の「María Bonita」はイントロから急に三拍子に変わるのが、なかなか斬新かも。3曲目の「Quizá, Quizá, Quizá…」(キサス・キサス・キサス)はサビが特徴的なだけに聴いたことあります。
他の曲もアレンジが何か「洗練された歌謡曲」っぽい。オジサン的にはそういうのがリスペクトできるポイント。


アルバム「Encadenado」
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Encadenado(1993)

 オシャレな曲が多いなぁ、と思ったら、やっぱりこのアルバムのプロデューサーも「フアン・カルロス・カルデロン」(Juan Carlos Calderón)で、ルイス・ミゲルの若かりし頃1984年から1990年の作品の制作をしていた人物。ジャズ界出身でスペイン語のオシャレな曲と言えば、たいていこの人が作曲していることが多い。残念ながら2012年に74歳で他界されている。

 特にオススメは2曲目の「Ahora se me va」(今、私は去ります)と7曲目の「Mi Amiga Soledad」(私の友達の孤独)。日本語で歌われれば「火曜サスペンス劇場のエンディング曲」になってもおかしくない感じ。カルデロン氏といい、服部克久氏といい、ストリングスの巨匠が他界されたのは本当に寂しい。

01.Volveras
02.Ahora Se Me Va
03.Encadenado
04.No Me Esperes Mas
05.Que Puedo Hacer Yo Con Tanto Amor
06.El
07.Mi Amiga Soledad
08.Voy A Gritar A Los Cuatro Vientos
09.La Duda
10.Amanecer En Tu Cuerpo