
好きな音楽、AORとシティポップ
私は若い頃から「洋楽」が好きで、ずっと英語の歌、中でもAOR(米国西海岸を発信地とする爽やかで軽快な大人のためのロック)を中心に好んで聴いていました。80年代はAORが普通にポップスのヒットチャートにランキングされていましたね。
もちろん日本のAOR、古い言い方なら「ニューミュージック」、今風なら「シティ・ポップ」も大好きです。
ただし、米国のAORですが、もう大体聞き尽くした感じです。70年代80年代のビルボード・ランキング圏外のリストみたいなものがあれば、まだ発掘できるのかも知れません。
スペインのシティポップ
で、2005年頃、仕事の関係で中国で生活するようになって、音楽と言えば、なんか歌謡曲っぽい中国の歌か、やたらとがっている香港や台湾の曲ぐらいしか気軽に聞けなくなっていてクサッていたのですが、中国版iTunesみたいな音楽サイトでザッピングで数少ない「洋楽」を聴いていたところ、ひときわオシャレな音楽を見つけました。それが「Luis Miguel」でした。2005年ぐらいの話です。
課金してダウンロードするサイトでしたが、片っ端から「Luis Miguel」の音楽をダウンロードしました。
Luis Miguel ルイス・ミゲル
1970年生まれ。私と年近いです。歌手デビューは1982年。12歳の時。デビュー当時の曲はいわゆる「アイドル路線」で、声が幼いです。1985年、15歳でシーナ・イーストンとデュエットしてグラミー賞を受賞。
いやぁ、若いなー。おねーさんとツバメって感じ?
アルバム紹介(気に入ったやつだけ)
で、今回ご紹介するのはルイスの作品の中でも、AORというかシティポップ的なオシャレなヤツですね。私的には「当たりのアルバム」が多い人です。
Busca Una Mujer (1988)
「Un Hombre Busca a Una Mujer」がAOR色強くてイイ感じ。
20 Años (1990)
「Oro De Ley」がFMエレピにベンド効かせるとか飛び抜けてセンス良い。北斗晶の入場曲にも使われていたみたい。
Romance (1991)
スペインの伝統曲をゴージャスなオーケストラのアレンジでゆったりと聴かせる「ロマンセス・シリーズ」の最初のアルバム。フリオ・イグレシアスっぽいが、コッチのほうがオシャレだと思う。
ルイス自身のセルフ・プロデュースはこのアルバムが最初。
Aries (1993)
AOR界のレジェンド、デビッド・フォスターがプロデューサーとして参加している。
Segundo Romance (1994)
「ロマンセス・シリーズ」の第二弾。いわゆる「濃い」スペインの伝統曲もこういうアレンジだとめちゃくちゃオシャレだと思う。
Nada Es Igual (1996)
このアルバムはほとんど「捨て曲」が無いというか、ずっと聴いていられる。「Todo Por Su Amor」が一番のお気に入り。油断するとボーカルが音程外しやすい難易度高い曲。
Romances (1997)
「ロマンセス・シリーズ」の第三弾。安定のフリオ路線。アイドルから見事に脱皮できたよなぁ、と思う。
Amarte Es Un Placer (1999)
バラード、ファンク、AORとさまざまなジャンルの曲を扱いながらも、全体的にオシャレにまとめてくるのはさすがとしか言いようがない。
Mis Romances (2001)
「ロマンセス・シリーズ」の第四弾。もうね最初の「Qué sabes tú」からグイグイ来てます。バラード多めだけど、ぜんぜん飽きない。
33 (2003)
タイトル通り33歳の時のアルバム。個人的に一番気に入ったのは「Qué Hacer」。切なくて、オシャレで、ハートにグッと来る感じ。
Navidades (2006)
スペイン語のクリスマスソング。ジャズ・アレンジがとってもオシャレ。
Cómplices (2008)
ベストアルバム。
Luis Miguel (2010)
一番のお薦めは「Siento」。最初から最後まで鳥肌モノだった。こういうグイグイ来る演出ってとんでもないなぁ・・・。
まとめ
これ以外の作品は、声が若すぎてダメ。2017年にリリースされた「¡México Por Siempre!」は、いわゆる「濃いスペイン伝統曲」のままだったので苦手。CD買ったけど、ザッピングして二度と聴いてない。「ロマンセス・シリーズ」でスペイン伝統曲のオシャレ路線はやり尽くした感があるから、路線変更してみたのだろうか。普通のアレンジだったらルイスの声じゃなくて、オリジナルのほうで十分だろうに・・・。
もう3年経ったので、そろそろ次の作品が出そうな気がする。オシャレなやつを頼む。