
良質な音の密閉型ヘッドホンを求めて
量販店でもヘッドホン展示に力を入れているお店があって、ビックカメラなどがそうなのですが、以前展示されている全機種を試聴したことがあります。その時に得た教訓ですが、「お値段が高ければ高いほど、自分にとって良い音になるハズと思っていたが、実際はそうでもなかった」ということです。「自分にとって」という点が重要ですね。あくまでも私自身が気に入るかどうかが「判断基準」なので。
なので、数万以上する密閉型ヘッドホン1台買うぐらいなら、1万円以下で気に入った音質の密閉型ヘッドホンを見つけたい、というのが趣味になりました。まぁ、例の病気が無ければ普通にヘッドホン売り場でガンガン試聴したいのですが、そういうのは避けたほうが良いでしょうから、ネットで評価を見ながら「イチかバチかで買ってみる」という感じです。
さて、今回ご紹介するJVCのRZシリーズは以前から気になっていた密閉型ヘッドホンでした。とりあえず一番上位機種のRZ910を買ってみました。

この密閉型ヘッドホンの特徴
(1)高解像度再生を実現する“サウンドスタビライザー”搭載
(2)共振による歪を抑える“5アンチ・レゾナンス”構造採用
(3)長時間快適にリスニングできる新開発“ワイドホールド・ヘッドバンド”採用
(4)使いやすい片側1.2mコード+大画面視聴にも便利な延長2.3mコード
(5)大口径“φ50mm高磁力高性能ネオジウムドライバーユニット”採用
(6)音の広がりと臨場感を高める“アコースティックレンズ”搭載
(7)耳を心地良く包み込む“低反発イヤーパッド”




この密閉型ヘッドホンの厳しい点
(1)高音がキツイです。
耳に良くない刺激的な中高域の周波数が強調された音で再生されます。この音作りはAV用のヘッドホンなどに多いような気がします。人の声の明瞭度が上がるので、アナウンサーの声とかナレーションとか映画のセリフがしっかり聞こえます。
ただし、音楽を長時間聴くには向かないかも知れません。foobar2000のグラフィック・イコライザーで聞きやすく調整したところ、こんな感じになりました。

これならば装着感の良さと相まって長時間の再生でも大丈夫かと思います。
ただし、1万円以上するモデルのような高音の透明感はありません。
「快適な高音ではないが、不快でもない」という感じです。
(2)(1)でEQ調整された状態だと音量が低めです。
インピーダンスが64Ωと高めなのでスマホやウォークマンなどでは音量が足りないかも知れません。ウチで普段使いのオーディオ・テクニカだとヘッドホンボリュームは50%でやかましいぐらいですが、本製品では70%ぐらいまでボリュームつまみを上げる必要がありました。
この密閉型ヘッドホンの便利な点
(1)装着感は良好です。長時間つけていても疲れないと思います。
(2)低音はしっかり出ています。映画とか見ていても迫力ある音が再生されます。
(3)延長ケーブルが付いているのでケーブルの長さは十分かと思います。
密閉型ヘッドホン導入のその後
AV用の中高音を強調した音作りなので、テレビ鑑賞や映画鑑賞などでは明瞭度があって装着感も良好で長時間でも疲れにくいヘッドホンかと思います。
音楽を再生して楽しむのであれば、EQで中高域を抑えたほうが聴きやすい音になるかと思います。最初から音楽鑑賞目的ではEQ調整前提なのであまりお薦めできないかも知れません。
下記に商品のリンクを貼っておきます。興味のあるかたはご覧になってみてください。